夜の部があるかと思ったらなかったので食事代わりのビール片手に仕事&読書。
第V集『かつて白い海で戦った』読了。
カシアス内藤を巡る3編、「クレイになれなかった男」「一瞬の夏」「リア」が収録されている。
これまで、沢木耕太郎が人物について書いている文章にそれほど引き込まれる事はなく、『やはりこの人は旅行記が一番面白い』などと6月12日の日記にも書いたが、「一瞬の夏」は引き込まれた。
取材対象であるカシアス内藤に沢木が自分自身を懸けて熱く積極的に関わり、文中にもそれがふんだんに盛り込まれているのがその理由だろう。
カシアス内藤にもボクシングにも興味が全くなかった(ボクシングについては、むしろ嫌い)にも関わらずとても面白く読めた。
沢木本人の行動や主観がたっぷりと書かれていれば面白いのだな。
とすると、作家・檀一雄―の妻の視点で一人称で書かれているという『檀』が収録されている次集を面白く読めるかどうか…
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