空から恥が降る(本稿書きかけ)

数日前の日記に、大して深く考えもせずに『何のために殺し、何のために生かすのか』と書いてしまってから、大して深くもない思考を経て藤原新也に行き着き、退院手続きが終わったその足で最寄の書店で『空から恥が降る』(文芸春秋 税込800円)を買った。
まだ半分までも読んでいなく、死生観に関わるような文章には出会っていない(藤原新也の文章の場合、全ての事の奥底に死生観が潜んでいると言えなくもないけど)のだが、この本は彼の他の著作と違って力が抜け具合が楽しい。
もともと彼のオフィシャルサイトの“Talk & Diary”というコーナーにアップされた文章を、サイトが開設された2001年3月からほぼ1年分収録したもの(単行本化された文章のうち最後に収録されている2つを除いて現在はサイトから削除されている)。藤原新也のものの見方や文体、鋭さなどは他の単行本と変わりないのだが、気軽に書いているな、というのがありありと読み取れる。本人の言葉で言うと『経済行為も介在せず、個人の日常と個人の日常の中で、自然な言葉が受け渡しできる』(丸猫後記より)という事だ。

まだ読み終えてないが次に何を読もうか楽しみだ。