「ただのエディとママじゃないの」

映画『ドア・イン・ザ・フロア』の原作、『未亡人の一年(上・下)』(ジョン・アーヴィング著/新潮文庫)を読んだ。
私にとってジョン・アーヴィングと言えば『ガープの世界』だ。映画に衝撃を受け、涙し、小説を読み、勢いで『ホテル・ニューハンプシャー』と『熊を放つ』を読んだ(『ホテル・ニューハンプシャー』の映画も面白かったけど原作や『ガープ』程ではなかった)。でも、この3作品以外は読んでいなかったんだよね。映画化された『サイダーハウス・ルール』は映画も観ていないし小説も読んでいないから、どんな内容なのかさっぱりだ。
『未亡人の一年』は、性的に少し異常な状況で成長する登場人物や、崩壊する家族関係など、人物や状況の設定が『ガープ』や『ニューハンプシャー』と似通っていてとっつきやすい。上下2巻の長編にも関わらず、あっという間に読み終えてしまった。
ガープの世界』を好きな人には絶対に気に入ると思う。
映画には全く食指をそそられないけれど。

未亡人の一年〈上〉 (John Irving collection 1989-1998)

未亡人の一年〈上〉 (John Irving collection 1989-1998)

未亡人の一年〈下〉 (John Irving collection 1989-1998)

未亡人の一年〈下〉 (John Irving collection 1989-1998)

(上記2冊とも2005年8月に文庫化されている。しかし表紙が映画の写真になっていて気に食わないのでここでは単行本を紹介する。文庫版上巻⇒ISBN:4102273085、下巻⇒ISBN:4102273093