数字の羅列を見続けて疲れた目を休めるために辺りを一回りしてオフィスに戻る途中、反対車線に止まったパトロールカーからものものしい雰囲気の警察官が4人、道路を渡ってこちらに歩いてくる。
何を目指しているのかと目で追うと、いま私が通り過ぎたばかりの、路上に落ちているハンドボール大のコンビニビニール袋のようだ。
その袋を4人で指さしながら何か話している。
通り過ぎたときは気にもとめなかったが、ビニール袋からは黒い液体が漏れている。
とりあえずオフィスに戻ると続々とサイレンが聞こえてきてオフィス前の路上に消防車が止まる。
中から見慣れぬ制服の消防士がわんさか。
消防車の車体には『化学機動中隊 SUPER HAZ-MAT』の文字。
なんだなんだ、何事?
と思い、もう一度外に出てみると、なんとなく変な匂いが漂っている。
気のせいか?