パビリオン(書きかけ)

会場に入りグローバル・ループを歩いてみる。確かに緑や池は目に入るのだけど、どれもこれも人工的な香りがぷんぷんと漂ってきて気持ち悪い。どこかで見たことのある風景だと思い、かなり長い事考えたらようやく思いついた。ゴルフ場と同じなのだ。地形を無視して土地を切り崩し、掘り起こし、山盛りにし、取ってつけたように植林する。非常に禍々しい空気が流れている。EXPOのテーマ『自然の叡智』?うそでしょ?ゴルフ場的環境破壊の見本のような土地。見せ掛けの自然。Artificial Nature。こんな会場で2日前にKoyaanisqatsi(Life without balance)が上演されたのは皮肉じゃないかと思える。5月17日の日記で『EXPO用の造成前から随分と開発されていたんじゃないの?』と書いたが多分それは間違いで、本当に無茶苦茶な造成がされたのではないかという気になってくる。
いきなりウンザリさせられたけれど、せっかく来たので楽しめる所を探して楽しむ事にしてパビリオン巡りをした。


まずはグローバル・コモン3。

  • ドイツ館
    • 館内を巡るライドに乗ろうと思ったのだが、さすがにこういうアトラクションは人気のようで、入場者の列は100分待ち。そんなに長時間並ぶ気力も時間もありません、ごめんなさい。
  • フランス館
    • あまり興味はないのだがドイツ館に併設されているのでついでにショップだけ見てみる。う〜ん、単なるブランドショップっつうか物産展。万博会場でブランド物のバッグを買う人いるんか?
  • イタリア館
    • 『踊るサテュロス』も見たかったのだが、ここも推定60分以上の待ち時間。せめてショップだけでも見てみたかったが、このパビリオンはショップだけ見る事もできない。さいなら。
  • スペイン館
  • ブルガリア
    • 出口側からも中の様子を伺えるのでちょっと覗いてみると、ちょうど民族衣装を着た男女3名のダンスが終わる所だった。残念。次のダンスの時間を尋ねると14時からという。都合があわない。民族衣装を来たダンサーの写真を撮らせてもらった。
  • ボスニア・ヘルツェゴビナ
    • 入場待ちの列もなくがらがら。中に入ってその理由を知る。見るものがほとんどないのだ。
  • ギリシャ
    • ブルーの外壁が美しいギリシャ館。列はあるが10分程度で入れるとの事で並んで入場した。展示は美しく、文章をじっくりと読めばかなり楽しめると思うのだが、目に付くものだけざっと流し見して次へ行く。
  • クロアチア
    • 日ごろはあまり縁がないけれど興味がある国だし、『上空から撮影されたクロアチアの風景、海、都市、船舶、国民、及び文化の鳥瞰図が、まるでクロアチアの空を飛んでいるような感覚を覚えさせてくれるでしょう』という映像を見たかったのだが、ここも推定60分以上の列のためパス。

グローバル・コモン4はどこもかしこも人の列だらけのためすっとばしてEXPOドームでグラスの入場券を受け取り、グラスに張り付いている友人Mと合流。
EXPOドーム前の和食なごやで味噌カツ丼を食す。値段だけを見ると800円と一見良心的で味もまぁまぁだが量は吉野家以下。

  • サツキとメイの家
    • EXPOドームからは森林体感ゾーンを通り抜ける近道はできず、わざわざグローバル・ループへと遠回りさせられる。なんで? それはともかく、まず外から、次に中に入って見学。本当に何から何まで当時の物を使っていて(リクリエイトではなく50年前に実際に使われていた本物を用意してあるかのごとし、本物か?)その再現性の高さには驚いた。と言っても私は昭和30年を生きていた訳ではないので定かではないけれど。でも見る価値ありました。外から見るだけならわざわざ予約しなくても「もみじ橋・展望塔」から見ることができるが、知らないのか、それとも用もなくこんな辺境の地まで足を運びたくないのか、展望塔はがらがらにすいていた。
  • ピーロート・ワイン オブ ザ ワールド
    • グローバル・ループを歩いてEXPOドームへ戻る途中、世界のワインを試飲できるという場所があったので気軽に試飲してみた。ところがそんな甘い話はなくて、試飲する客一人に一人づつ担当者がついて雀の涙程度のワインを試飲させると、待ってましたとばかりに営業モードに入るのだ。小指の先ほどしか試飲させずに1ダース買いなさいと迫ってくる。そんなに買えないよと断ると、それでは特別に6本でいいですよ、今だけですよ、特別ですよ、と迫ってくる。いや、ちょっと考えますと断るとあからさまに残念そうな顔をする。チッという舌打ちまで聞こえるような気がした。気がしただけだが。しかしEXPOって押し売り会場かよ。悪質。

しばしEXPOドームにてNaqoyqatsiのリハーサルを見る。全パートを確認するようだ。途中で抜け出しグローバル・コモン4を駆け足で見て回る。

  • イギリス館
    • 先程の長蛇の列が消えたので入ってみる。インタラクティブ型のパビリオン。触ったりいじったりしてなかなか楽しい。妻と自分用にトカゲの携帯ストラップを購入。公式ウェブサイト(下記)ではマウスの後をぺたぺたとトカゲが追いかけてくる。用がなくても楽しいサイト。イギリスの旅プレゼント中のようだ。
  • ベルギー館
    • ここも待たずに入場できた。場内は大きな円と小さな円のそれぞれの内壁に、外側の円ではベルギー画家の作品が展示され、内側の円では頭上をほぼ1周するスクリーンにベルギーの各地方毎の映像が美しい音楽をバックに上映されていた。映像はものすごい迫力でまるで自分がその場にいるかのごとき臨場感。アホのように口をぽか〜んと開けて見入ってしまった。10分程度の作品ながら今回見て回ったパビリオンの中では一番いい内容。自宅用の土産と帰りの車で腹が減ったときのためにワッフルとバタークリスプを、子供用にTINTINのフィギュアを購入。
  • ポーランド
    • 5月27日の日記も参照。コンサート終了直後に飛び込んでポーランドの風景などを撮影した映画を見た。ベルギー館でのものと似ていたが、BGMやスクリーンなどはベルギー館の方がよかった。
  • 北欧共同館
    • 入ってすぐのオーロラのオブジェは美しかった。オブジェだけではなくて映像で見られるとの事だったが、どれの事だか分からずじまい。北欧へのメッセージをその場でプリントアウトした紙で折り紙の船にしてパビリオン内の池に浮かべることができる。楽しそうだったが空いている端末がなかったので断念。