SNSのミクシィが9月14日に上場――時価総額1000億円超も
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「mixi(ミクシィ)」を運営するミクシィは14日、東証マザーズに9月14日に上場する承認を東京証券取引所から受けたと発表した。ブックビルディングの仮条件は8月25日に決まるが、現状の想定価格である1株155万円に上場後の株式数7万500株をかけると時価総額は1092億円になる。2006年3月期の売上高は約19億円ながら、14日時点の東証マザーズの時価総額ランキングで10位以内に食い込むことになる。ミクシィは1999年に(当時はイー・マーキュリー、06年2月にミクシィに社名変更)現社長の笠原健治氏が設立した。求人広告を中心に事業を展開していたが、04年2月に開始したSNSのミクシィが会員数を一気に伸ばし事業を拡大している。
04年9月に10万人だったミクシィの利用者は、05年8月には100万人、同12月には200万人、そして06年の7月末には500万人を突破している。ネット大手のヤフーや楽天はSNSで出遅れており、ヤフーにいたっては7月31日に正式サービスを始めたばかりだ。
直近の月間ページビュー(PV、ページの閲覧数)はパソコン向けが61億PV、携帯向けが12億PV。ヤフーの7月の月間PVはパソコン向けが325億PV、携帯向けが15億PVであることを考えるとパソコン向けではまだ差があるが、携帯向けでは迫ってきている。
ミクシィの06年3月期の売上高は18億9345万円で、営業利益が9億1236万円と売上高の約50%にもなる。純利益も5億7628万円を確保している。
06年3月期の売り上げのうち求人広告が約12億円と3分の2、ネット広告が残りを占める。巨額な時価総額の期待に答えるには、500万にも達した会員数を広告にとどまらず活用していくことができるかどうかが鍵となるだろう。
(2006年8月14日 NIKKEI.NET)