エディンバラ公のヴァイオリンをようやく引き上げることができたので
リペアに出した。
渋谷の老舗の店舗は記憶の中の場所から移動していて
対応してくれたスタッフの方に伺うと十数年前に今の場所に移転したとの事。
何しろ小学生の時に与えられた楽器を弾いていただけなので
メンテナンスについての知識は皆無のため
部品の名前から始まり、最低限趣味で弾けるようにするために
どの程度の修理が必要なのか
いろいろと教えていただきながら相談。
ちなみにヴィオラだと思い込んでいたらヴァイオリンだった。
どうりで数日前に弾いた時にサイズも音程も違和感もなく弾けた訳だ。
侯爵邸内に他にヴィオラがあるのだろうか。
ヴァイオリンケースらしき物は他にもあったけど
あっちがヴィオラだったのか。
<弓>
弓はいい物を使っているとの事。
スクリューが銀製で錆があるが交換するほどではない
「アイ」と「スライド」はすり減っているが、
ちょっと弾く程度ならすぐに交換しなくても大丈夫。
弓を持つ時に「スライド」部に指が触れる弾き方をする人の場合は
劣化が早まるので交換頻度も高いらしい。
そしてこの部品は貝を薄くスライスして作るらしく値段も高い。
初めて知った。
チップが少し凹んでいるが演奏には支障ない。
スクリューが差し込まれている部分にクラックがあるとの事で
接着だけでなくリングでの固定を勧められたので依頼。
弓毛はとりあえず一番安いモンゴル産に交換依頼。
<ヴァイオリン>
G線の糸巻きと顎当てがローズウッドに交換されている。
駒は削って弦が低くなっている。
弦が低いと張りが弱くなり音に張りも無くなってくる。
などと色々と教えていただく。
駒の交換を依頼。
裏板が一部剥離しているとの事で接着を依頼。
ネックと胴体の接合部に段差が生じているため
本格的に弾くならネックリセット(再接着)が必要になる可能性が高い。
ちなみに40,000円。
今回は見送り。
弦は今張ってあるものと同じものに交換依頼。
という感じかな。
買い換えた方がいいかもしれないけれど、これを使う事に意味があるんですよね
というので、ちなみにこのヴァイオリンはどの程度の物ですか?
と伺ったところ、内部を覗いて
「ストラディバリウスの名前が貼ってありますが、これは良くあるので・・・」
と言ったっきり
「弓はいいものを使っていますね」と。
それほど大したものではない、という意味なのか?
まぁ売る訳じゃないのでいくらだっていいんだけど。
(ほんまもんの超高価ストラディバリウスだったら売るけど)